「愛犬とずっと一緒にいたい」
我が子のように愛情をもって接していると「いつまでも一緒に」と思ってしまう方もいることでしょう。筆者もその中の一人です。
しかし、愛犬の寿命は人間よりはるかに早く訪れてしまいます。愛犬とより長くいる為に、飼い主にできることはなんでしょうか。当記事を参考に愛犬との将来について考えてみてくださいね。
犬の平均寿命は?最高齢は何歳?
一般社団法人ペットフード協会の「全国犬猫飼育状態調査」によると、2014年〜2017年の5年間で犬全体の平均寿命は14.29歳。人間でいうと14歳はまだまだこれからという年齢なので、あっという間に感じてしまいますね。
獣医療の発達や室内飼いをする家庭が増え飼育環境が改善されたこともあり平均寿命は伸びている傾向にありますが、平均寿命よりも早く亡くなってしまったからといってどうか自分を責めないでください。
犬が生まれつき持つ体力やかかりやすい病気もそれぞれ違います。愛犬との毎日を、今を、大切にして愛情を注ぐことはもちろん、あなたができる最善のことを尽くしてあげましょう。
犬種/大きさによって平均寿命が変わる
人間にそれぞれの体質があるように、犬も犬種や大きさによって体質・身体の成長スピードなどが異なります。一般的に大型であるほど短命の傾向がありますが、その原因のひとつに細胞分裂が関係している説があるのをご存知でしょうか。
細胞分裂は生物が生きるために欠かせない活動です。大型犬であるほど大きい体を維持するために小型犬よりも多く細胞分裂が行われ、また、細胞分裂の回数が増えるとガンの発生率も高まることが短命に繋がっていると考えられています。
【大きさによる平均寿命(2016年アニコム損保調査が発表した平均寿命)】
超小型犬(体重5kg以下) |
13.8歳 |
小型犬(体重5−10kg) |
14.2歳 |
中型犬(体重10-20kg) |
13.6歳 |
大型犬(体重20-40kg) |
12.5歳 |
超大型犬(体重40kg以上) |
10.6歳 |
ギネス記録を持つ長寿の犬!
2023年2月1日現在、史上最高齢の犬としてポルトガルに住む「ボビ」くん(犬種:ラフェイロ・ド・アレンティジョ)がギネス世界記録に登録されました。
その年齢はなんと「30歳266日」。高齢による視力と歩行の問題がありながらも、健康状態に問題はなく、今も普通の生活を送っているそうです。
2023年10月、ギネスに登録された年齢であれば31歳という年齢で亡くなりました。しかしながら、2024年2月22日。ギネスワールドレコーズは世界最高齢犬の認定を取り消すと発表。
31歳という年齢は人間で例えると200歳を超えます。
ギネス記録を更新し続けたボビくんに専門家は疑問の声をあげ、2024年1月には記録を一時見合わせ。その後、証拠となる資料もなく認定取り消しに至ってしまいました。
犬の年齢の数え方は?人間で言うと何歳?
一般的に「犬の年齢は人間の約7倍」と言われています。概算で年齢を把握するには便利な計算方法ですが、上記でも述べたように大きさによって平均寿命も違いますよね。
計算方法には様々諸説がありますが、現在最も一般的である計算方法は以下の通りです。
- 小型犬・中型犬:人間に相当する年齢=20+(犬の年齢-1)×4
- 大型犬 :人間に相当する年齢=20+(犬の年齢-2)×7
小型犬・中型犬は1歳、大型犬は2歳で人間に換算すると20歳程度。一見、大型犬の方が成長スピードが遅いように感じますがその後、1年ごとに小型犬・中型犬は人間の4年分、大型犬は7年分と成長スピードに差が生じます。
愛犬に長生きしてもらうための秘訣は?
愛犬と可能な限り長く一緒に過ごすために、最善を尽くしたいですよね。
ギネス記録に登録された長寿犬・ボビくんの気になる生活にも触れつつ、長生きに繋がるとされているお世話についてまとめました!
健康管理
長生きのためには人間と同じく、何よりも健康管理が大切です。
- 犬の体質に合った適切な食事
- 適度な運動
- 予防接種のほか定期検診
- 日頃のケア
去勢・避妊手術
去勢・避妊手術は多くの病気を予防/緩和し、また、発情期の問題行動を抑制するためストレスの軽減にも繋がり、より健康的に長生きすることができます。愛犬の子を望まない場合は、体力のある若いうちから手術をしておくといいでしょう。
手術をする時期の目安は初回発情を迎える生後6ヶ月〜7ヶ月です。ただし、一般的に全身麻酔をかけての手術のため疾患があったり、高齢の犬には大きな負担のかかる手術になります。手術を検討されている方は一度、獣医さんに相談しましょう!
史上最高齢!ギネス記録に認定されたボビくんの生活
史上最高齢の犬としてギネス認定されたボビくんの飼い主は、都会から離れ自然に囲まれた穏やかな環境で生活してきたことが長生きの秘訣ではないかと話しています。
2024年2月22日、ギネスワールドレコーズは史上最高齢の犬「ボビくん」の認定を取り消しました(2024年2月23日追記)
飼い主さんが営む農園は森や農地に囲まれた場所。ボビくんはくさりをつけられたことがなく、自由に散策していたといいます。高齢になり歩行に問題が生じてからは、裏庭で4匹の猫たちと過ごし、食事をとった後はベッドでゆっくりして、寒い日には暖炉の前でリラックスするそうです。
食事は人間と同じように、綺麗な食器で人間と同じものを食べ、水も1日1Lほどを飲んでいるボビくん。人間も犬も、長生きするために必要なことはほとんど同じであることがわかりますね。
仕事で疲れた飼い主さんも、休日には自然と触れ合う時間をつくり愛犬とともに心身をリラックスさせる時間を設けてみてはどうでしょうか♪
まとめ
- 犬の平均寿命は14.1歳
- 大型犬よりも小型犬の方が長命の傾向にある
- 人間と同様、健康管理が長生きの秘訣
いかがでしたか?当記事を読んで、愛犬との向き合い方や接し方を改めて考えるきっかけになれば幸いです。
愛犬に幸せな日々を送ってもらいたいのはどの飼い主さんにも共通する気持ちではないでしょうか。「うちにきて幸せだったのかな」「もっとこうしていればよかった」と後悔するよりも、愛犬の気持ちを読み取りながら自分にできる最善のことを尽くして、毎日を一緒に楽しく過ごしてあげましょう!